「本のご紹介」第25回目の投稿です。
会いに行くキリスト教会の牧師、石川有生さん著の、「人の話は、ただ聞けばいい」をご紹介します。
- 人の悩みを聞くと、解決したいと思う方
- 困っている大切な人を助けたい、守りたいと思っている方
- 大切な人に寄り添いたいと思っている方
- 会話が苦手な方
「ただ聞く」ことって、簡単なようで、とても難しいことだと思います。本書にはそのための考え方やノウハウが書かれています。
もくじ
どこにでも、誰にでも、会いに行く、著者の石川有生さん
牧師。会いに行くキリスト教会の牧師。
1989年、神奈川県生まれ。東北大学理学部卒業後、牧師になるために神学大学院へ進学。
一般の教会の牧師を辞め、「会いに行く牧師」の活動を始める。現在は、「ともみん」と呼ばれ牧師活動をしている。大学2年生の時に東日本大震災を経験し、直後からボランティア活動に参加し以後7年半の間関わり続けた。
その後、牧師として働く中でうつ病を3年半ほど患う。
震災や病気の時に助け寄り添ってくれる人たちの存在があったことが強烈に感謝として心に残り、誰かのために生きたいとの思いをあらたにし「会いに行く牧師」を始める。建物の教会堂を持たず、日本中どこにでも誰にでも無料で会いに行く活動で、年間500人以上に会っている。
Amazon.co.jp: 人の話は、ただ聞けばいい : 石川 有生: 本
また、場所にとらわれないオンライン教会やオンライン礼拝を時代に先駆けて始める。
毎週50名以上にオンラインで聖書の話を届けている。
キリスト教業界でも先駆的なこともあり業界紙「キリスト新聞社」、「クリスチャン新聞」などに取材される。
「キリスト教放送局FEBC」にも複数回出演。
日本中どこにでも誰にでも無料で会いに行く活動は、年間500人、これまでの依頼数は2500人を超えるのだそうです!それだけの人に寄り添ってきたなんて、すごいことです。
本の中身を少しだけ、ご紹介
第1章 解決策はなくていい。聞き方がすべて
第2章 話し下手でいい!会話がうまくいく魔法の聞き方
第3章 話しかけやすい人になれば、相手からコミュニケーションを取ってくれる
第4章 相手の話を引き出す聞き方
第5章 相手のタイプ別「聞く技術」ワンポイントアドバイス
解決しようとする必要はない、聞くことに徹せよ
たいていの人は、悩みを話してもらったら、励まそうとしたり、アドバイスしたりする。
でも、人の悩みを解決するのは、簡単なことではない。
解決をするのではなく、聞くことに徹する。
著者が牧師として、想像を絶するような悩みを抱える人たちと会い続ける中で、たどり着いた答え。
話し手にとって、話を聞いてもらうことは、自分を受け止めてもらうことであり、孤独から連れ出してもらうこと。
ゆえに、ただ聞くことで相手の心に寄り添える。
相手が話してくれることを受け止めることこそが、一番の解決になるのである。
安易に「分かるよ」とは言わない
人の心は複雑で、分かってほしいと思う反面、そんなに簡単に分かってほしくないと思うことがある。
「分かるよ」という言葉は、相手に寄り添う優しさから出ているはず。
でも、相手のことを分かれば分かろうとするほど、「分かるよ」とは言えなくなる。
その人が感じている辛さは、その人にしか分かりきることはできないから。
だからこそ、安易に「分かるよ」とは言わないことも大切。
愚痴を聞くコツは心と時間の余裕を持つこと
聞くことで相手に寄り添おうとするときに大切なこと。
それは、自分の状態を知っておくこと。
自分に余裕がないときに愚痴を聞くと、ストレスが溜まってしまう。
さらにそれが聞く態度に出て相手に伝わって、良い結果にならない。
自分自信が、心も時間も十分な余裕を持って聞くことが大切。
話を聞くことで大切な人に寄り添うことができる
「相手の話を聞いていたはずなのに、つい遮って自分の話をしてしまった」
「悩みを相談されたとき、なんとか解決したいと思い、アドバイスをしたら余計なことまで言ってしまった」
あなたにもこんな経験、ありませんか。
本書を読めば、そんなとき、どうすればよいかがわかります。
東日本大震災のボランティア活動を経て牧師になり、「会いに行く牧師」の活動をされている著者の石川さんが、2500人以上の話を聞いて出した答えは、
「人の話は、ただ聞けばいい」
ということでした。
「人の話を聞き、受け止めることで、相手に寄り添うことができる」のだと書かれています。
自分が話すときのことを思い出してみると、たしかに、ただ聞いてもらうだけで、心が軽くなった経験があるなと思いました。
他にも、会話が上手くいく聞き方や、相手の話を引き出す聞き方など、具体的なノウハウがたくさん書かれているので、会話が苦手という方にもオススメです!
特に、余計なアドバイスをしないためには、「アドバイスをしない」と決めておくという内容、参考になりました。決めておかないと、ついつい口を出してしまいます。それが親切心から出たものだとしても、相手が求めていないものなら、しない方がよいですもんね。
悩み相談を受ける機会は、突如、やってくることがあります。
そんなときにも、慌てずに「ただ聞く」ことができるよう、この本の内容を心にとめておきたいと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
気になった方は、ぜひ読んでみてください。
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