世界の富裕層を魅了する「日本酒」の常識

「本のご紹介」第29回目の投稿です。

久保本家酒造11代目蔵元、久保順平さん著の、「世界の富裕層を魅了する「日本酒」の常識 元ファンドマネジャーの蔵元だから語れる本当の話」をご紹介します。

こんな方にオススメ!
  • 日本酒好きの方
  • 日本酒の常識について知りたい方
  • 外国人から日本酒がどのように見られているか、知りたい方
ミキ

日本酒は、日本文化のひとつ。日本人ならぜひ知っておきたいものですね。

久保本家酒造11代目蔵元著者の久保順平さん

久保本家酒造11代目蔵元、株式会社久保本家酒造代表取締役

1961年奈良県生まれ。84年金沢大学経済学部卒、同年大和銀行(現りそな銀行)入行。87年ロンドン赴任、預かり資産8兆円のファンドマネジャーとして活躍。証券アナリスト取得。94年12月、33歳で大和銀行を退職し家業へ。大手酒造メーカーの下請け的な役割から自社ブランド開発に舵を切る。生もと造りを導入し、完全発酵・長期熟成のオリジナル純米酒の商品化に成功、300年続く老舗の改革として話題になった。SAKEの魅力を全世界に伝えるため尽力している。

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ミキ

江戸時代から続く蔵元さんが書かれた、日本酒好きにはたまらない一冊だと思います。

本の中身を少しだけ、ご紹介

目次

第1章 日本酒は外国人から、どう思われているのか
第2章 世界で造る「SAKE」は投資対象になるか
第3章 日本酒酒蔵には、なぜ老舗が多いのか
第4章 日本酒と日本の歴史・文化
第5章 日本酒造りと蔵元の話――熟成酒を中心に
第6章 蔵元が考える日本酒の愉しみ方
第7章 8つの酒蔵から日本酒の特徴を探る

日本酒は外国人にとって、日本文化そのもの

外国人は、神道という日本人が歴史の中で培ってきた精神を、西洋のキリスト教文化にはない価値観と感じている。

日本酒は、神道と強い結びつきのある飲み物。歴史の中で、生活の一部として育まれ改良されてきた。

だから欧米人は、日本酒に神道と同様の魅力を感じ取っているのだろう。

江戸時代の地方酒蔵はよろず屋だった

酒蔵は、田んぼを所有する庄屋をルーツとする、と説明されることが多い。
田んぼから収穫される米の一部を使って、酒造りをしていたのだろう。

他に、小作人や町の人々の便宜を図り、酒の他にも、味噌、醤油、薬などの日用品を取り扱うよろず屋であり、中には金融などにも携わっていたところもあったよう。

多くの酒蔵が、日本酒造りはもともと副業で、本業としたのは近年になってからのようだ。

日本人の食生活と日本酒

戦後、日本人の食生活は変わり、米よりもパンや麺類などの小麦の消費が多くなっている。

ほとんどの日本人は体質的に、小麦の中に含まれているグルテンをうまく吸収できない。古来日本人は米を食べてきたので、体質的に小麦は合わないのである。

日本人が昔から食べ続けて来た、米、みそ汁、ぬか漬け、野菜、魚介類を中心に食生活をしていれば、がんになりにくいといわれている。

主食をごはんにすれば、日本で自給できる食品中心となっていく。すると、日本の農業も潤う。

健全な農業政策なしに、日本酒業界は成り立たないのである。

日本酒のいまむかしが分かり、ツウになれる

本書は、日本酒の歴史から、お酒造り、日本酒の愉しみ方にいたるまでの「日本酒の常識」が書かれている、濃厚な一冊です。

特に、外国人から見た日本酒のお話が興味深かったです。お寿司は世界でも有名なのに、日本酒はそこまで知られていないようです。

また、日本酒造りの工程が丁寧に書かれていて、多くの工程があることを知りました。

そのいちばん最初に、米作りが出てきたことに驚き、やはりそこから拘るのだと、納得しました。

個人的には、映画「君の名は。」で出てきた、「口噛み酒」のことにも触れられていて、おぉっ!となりました。

日本人として、知っておきたい知識が満載です。

ミキ

最後までお読みくださり、ありがとうございました!
気になった方は、ぜひ読んでみてください。
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